黒塗りの三方(三宝)を御用意しました。
御神前に御供えされるもので、寸法は八寸(24㎝) 、
塗りは本漆仕上げです。
(塗三方は、黒色以外にも朱色がございます。)
白木の八脚案に、
黒の本漆で仕上げられた三方が設えられたさまを想像すると、
神々しくも重みのある雰囲気になるように思います。
937
太鼓塗り替え(片面) 直径2尺(約60cm) 本漆 本金仕上げ
太鼓を塗り替えました。
経年のご使用で、巴部分の金箔が剥がれ、
黒い漆部分にひび割れが入り、一部下地が出ておりました。
先日、塗師の若親方と、太鼓の塗りについて話をする機会がありました。
太鼓の塗りの中で、太鼓面は一番気を使う場所で、
厚く塗ると光沢は出ますが、ひび割れが入りやすく、
薄いと割れにくいですが、光沢が出ないということで、
双方のバランスを取るのがとても難しいということです。
特に塗り替えの場合には、革が柔らかくなっているために、
その難度が格段に高くなります。
仕上がった太鼓を見ると、 周りを映し出す鏡面のように見事な出来栄えですが、
その背景には職人の伝承の技があります。