鈴緒を製作しました。
全長4尺(約120cm) で、白の本麻仕様です。
木枠の下垂れには網をかけ、
木枠の後面には、
御奉納の年月日を赤色で彫り込んでおります。
本麻の生成りと、まわりの覆う網の白色が相まって、
無垢の雰囲気を感じる鈴緒に仕上がりました。
昨日のブログNo.941 の続きです。
内部の扉は、御霊様(向かって左)よりも、
神様の御扉(向かって右側)を少し大きくしております。
扉金具は打ち掛け付きの本金メッキで、
扉裏には赤地と緑地の御簾を設えております。
一番奥には、繧繝縁の厚畳(ブログNo.936)を設えました。
祭典の際には、 神壇とは別途に 総木曽桧製の八脚案(ブログNo.940)を
神壇の前に据えるかたちになります。
神壇を製作しました。
神様と御霊様(ご先祖様)をお祀りになる
二社仕様(二枚扉)です。
寸法は、 86×62.5×176cm(幅×奥行×高さ)、
上段はすべて木曽桧材を使用し、
下段は枠組みが木曽桧、板部分は桧調の合板を使用しました。
御簾(ブログNo.839)は正絹の本倭錦を設えました。
総木曽桧の柔らかな色合いに、紫房の御簾がアクセントになり、
神々しさが感じられる神壇に仕上がりました。
937
太鼓塗り替え(片面) 直径2尺(約60cm) 本漆 本金仕上げ
太鼓を塗り替えました。
経年のご使用で、巴部分の金箔が剥がれ、
黒い漆部分にひび割れが入り、一部下地が出ておりました。
先日、塗師の若親方と、太鼓の塗りについて話をする機会がありました。
太鼓の塗りの中で、太鼓面は一番気を使う場所で、
厚く塗ると光沢は出ますが、ひび割れが入りやすく、
薄いと割れにくいですが、光沢が出ないということで、
双方のバランスを取るのがとても難しいということです。
特に塗り替えの場合には、革が柔らかくなっているために、
その難度が格段に高くなります。
仕上がった太鼓を見ると、 周りを映し出す鏡面のように見事な出来栄えですが、
その背景には職人の伝承の技があります。