皐月八日 山の辺の道です。
 道沿いの藤棚には幾房も重なるように藤花が下がり、
 心地よい薫風に揺らいでいます。
 長岳寺では、花の見ごろが
 躑躅(つつじ)から杜若(かきつばた)に変わり、
 お堂の前に池には、美しい紫の杜若が一面に咲いてます。
花に興味のない人でさえも、しばし足を止めてしまう光景です。
 花の中心が白い切りあがったラインが特徴の杜若は、
 女性を想起する代表的な花です。
 杜若は能楽の演目だけでなく、
 光琳や抱一をはじめとする琳派で多用されるモチーフの一つで、
 日本の代表的な文学、デザインのモチーフを山の辺で楽しむことができます。




















